藤ヶ崎一人調教師の話
入厩したときから「臆病なところがある」とお話していましたが、ゲートの練習でそれが悪い方に出てしまいました。
先日、馬場をぐるっと回ってからゲートに入れる練習をしたところ、半分ほど入ったところで身体がゲートに触れてガタッと音がしたのです。その音に驚いてビュッと勢いよく後退してゲートから出てしまったんですね。それによって一層大きな音が立ってしまい、それ以降怖がって入らなくなってしまいました。
この状態でゲート試験を受けるわけにはいきません。そりゃ無理に受験させることは可能ですが、今の状況だと合格するのはかなり難しいですし、無理やりゲート試験を受けてより一層精神的に負担をかけてもいけませんからね。
とはいえ、ゲートにまったく寄りつかないわけではなく、今でもゲートの手前までは進んでくれます。なんとか少しずつ慣れさせて、試験を受験できる状態まで持っていきたいところです。1度合格してしまえばそのあとは覆面をして目隠しすることなどもできるのですが、ルール上それはゲート試験合格後でないといけないのです。
以上のような状態なので少し予定は後ろ倒しになると思います。みなさんからお預かりした大切な馬ですから、焦って進めて心に深い傷を負わせるわけにはいかないので、とにかく気長に多少時間をかけてでも少しずつじっくりクリアさせるつもりです。とはいえ、年内には使い出すつもりでいますので、よろしくお願いいたします。